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学芸員のコラム

2022/01/08

学芸員のコラム No.4 「万葉コレクション展~前期~」

館蔵品展「万葉コレクション展~万葉文化館20年の歩み~」 開催中

現在、万葉文化館では、開館20周年を記念した館蔵品展「万葉コレクション展~万葉文化館20年の歩み~」を開催しています。
今回のテーマは、「寄贈品」。作品のご寄贈を受けるきっかけは様々ですが、当館では、多くの作品が展覧会をきっかけとして寄贈されています。寄贈品を振り返ると、過去の万葉文化館で開催された展覧会の軌跡が見えてくるようです。

さて、2022年1月23日(日)までは会期の前半として2000年から2009年までに収蔵した作品を展覧しています。

例えば展覧会チラシの裏面にも使用した岡橋萬帆の《すすき野》は、風に揺れる秋草とススキが八枚の屏風にわたり描かれた大きな作品です。本作は、岡橋の没後一周年に開催した「岡橋萬帆回顧展-ふるさとへと続く道-」(2002)に出品され、それを機に受贈しています。
岡橋が描いた「万葉日本画」の《飛鳥浄御原回顧》では、古を連想するモチーフに飛ぶ鳥の姿を重ねあわせた心象風景が、複雑な色の層で表現されていますが、岡橋は一方でこの《すすき野》のように、筆の勢いや墨の重なりが新清な作品も制作しています。
本展を通して、作家の様々な表現の幅や画風を楽しんでみてください。

後期は1月25日(火)から。全作品の展示替えを行うので、前期展示をご覧になった方もぜひもう一度、会場にお越しください。

展覧会の詳細はこちら

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